花言葉。

例えばバラは「愛」、ガーベラは「希望」など、

お花はその存在だけでも美しいのに、

さらにそこに意味まであるなんてロマンチックですよね。

「でも一体、誰が花言葉を決めているの？」

「花言葉って覚えにくい…」

そんな風に感じる方もいるかも知れません。

そんな方のために今回は花言葉の起源や由来について解説します。

この知識を知ることで、花言葉を覚えやすくなったり、

いつものお花選びがちょっぴり楽しくなるかも。

▶︎そもそも花言葉って？

画像引用：PhotoAC

・「セラム」という風習が起源

花言葉は、

アラビア地方の「セラム」という風習が起源と言われています。

「セラム」とは、

果物や花、金銀の糸などの小物に意味を乗せて贈り物をし、

それによって相手に気持ちを伝えるという風習のことを言います。

特に恋人に対しての贈り物に花が重宝され、

返事も同じくお花でされていたんだそう。ロマンチックですよね。

・世界への広がり

やがて花言葉は、

18〜19世紀にヨーロッパで大流行。

特にフランスの貴族社会の女性たちの間では、

恋の駆け引きも花言葉で行われるなど、人気を博しました。

その後日本でも明治初期に伝えられ、書籍を中心に少しずつ広がりをみせました。

当初は伝来した花言葉をそのまま使っていましたが、

やがて日本の文化や風習、歴史に合わせて、

日本独自の花言葉に変更されていきました。

▶︎花言葉の由来色々

・見た目

見た目のイメージから花言葉に繋がることも多くあります。

 （例）

スイートピー

花の形が、蝶が空に飛び立つような様であることから「門出」

ミモザ

黄色い小さなお花が密集して隣り合っていることから「友情」

ケイトウ

鶏のトサカのような、派手色・ベルベットのような質感の個性的な見た目から、

「おしゃれ」「風変わりな」

・生態

 （例）

ひまわり

▲みんな同じ顔の向きをしているのは、太陽の方向が理由！

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成長期は、太陽の向きに合わせて花の向きも動くことから

「あなただけを見つめる」「憧れ」

紫陽花

▲時間が経つにつれて、青色→緑色に変化します

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花の色が開花後、少しづつ変化していくことから「移り気」

・歴史や言い伝え

 （例）

チューリップ（言い伝え）

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昔、あるところにとても美しい少女と、その少女に思いを寄せる３人の騎士がいたそう。

それぞれの騎士は、自分の家宝を少女に贈りプロポーズを行います。

少女は、全員のことを思いやり、１人を選ぶことが出来ませんでした。

悩んだ挙句、少女は花の精霊に頼んで、自身を花に変えてもらいました。

その花がチューリップであったところから、花言葉が「思いやり」に。

青いバラ（歴史）

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もともと、自然界には存在しなかった青バラ。

神話などでは頻繁に登場するものの、

現実世界には存在せず、生産も不可能と言われていました。

そのため、当初は「不可能」が花言葉でした。

しかし、品種改良によって開発されたことから花言葉が

「夢叶う」に。

歴史に合わせて花言葉が変化した、特殊な事例です。

・効用

 （例）

ポピー

ポピーが属する「ケシ科」の花の実から採取される乳液は、

かつて麻酔や睡眠導入剤として活用されていたことから

「いたわり」

ラベンダー

リラックス効果の高い香りで有名なラベンダー。

実際、ラベンダーの香りには精神安定の効果があることから、

「沈黙」「清潔」。

▶︎解釈はひとつではないので注意

画像引用：PhotoAC

・公式の花言葉はない

花言葉に関する公式機関は存在しないため、

正式な花言葉が定められているわけではありません。

新たな品種が誕生したら、公募することも。

お花業界全体で、販促目的で花言葉がつけられることもよくあることのようです。

・大切なのは、がんじがらめにならないこと

お花選びをするときに大切にしたいのは、

たくさんある花言葉にがんじがらめにならないこと。

ひとつ気に入った花言葉があれば、

都合よく解釈してしまうくらいがちょうど良いです◎

＜まとめ＞

・花言葉は、アラビア語の「セラム」という、

　贈り物に意味を持たせる文化が起源とされている。

・花言葉の由来はさまざま！

・公式の花言葉は存在せず、解釈もそれぞれ。

　がんじがらめにならずに、「いいな」と思ったものを選ぶくらいの感覚が大切。